こんにちは。
兵庫県芦屋市で診療を行う、芦屋浜歯科クリニックです。
歯やお口への健康意識は高まりをみせており、歯ブラシだけでのブラッシングだけでなく、口腔ケアグッズを補助として使用する方も増えてきました。
当院でも、口腔ケアグッズの正しい使用方法について問い合わせをよく頂きます。
数ある口腔ケアグッズの中でも、特にお勧めさせて頂いているのがデンタルフロスです。
強力な細い糸で、歯ブラシだけでは磨ききれない歯間に残る歯垢やプラークを除去してくれる口腔ケア補助グッズです。
今回の記事では、口腔ケアにお勧めできる「デンタルフロス」について、正しい使用方法やメリットなどを解説させて頂きます。
虫歯や歯周病を防ぐために、ご自身のセルフケアはとても大切です。
デンタルフロスとは、歯ブラシでは取れない歯と歯の間の汚れを取るための口腔ケアグッズです。
歯間ブラシと同じ用途で使用できますが、デンタルフロスは細い糸で出来ているので小さな歯の隙間にも入れられます。
日本ではデンタルフロス使う人の割合は約30%以下という報告もありますが、歯科治療先進国の北欧や北米では、50%以上の方がデンタルフロスを使っているというデータもあります。
デンタルフロスは虫歯や歯周病の予防にとても効果的です。
プラスチックの持ち手に糸が付いているデンタルフロスで、簡単に誰でも使用できるので人気があります。
形状は様々なものがありますが、一般的に「F字タイプ」や「Y字タイプ」の2種類が有名です。
F字タイプは前歯に、Y字タイプは前歯・奥歯ともに使用しやすい形になっています。
使っていくうちに糸はもろくなっていくので、1週間程度が交換の目安になります。
使用する分だけ細い糸であるフロスを切って使用するタイプです。
歯への当て方や、使用方法は少しコツがいりますが、持ち運びが容易でホルダータイプよりも経済的でコスパが良いケースが多いのが特徴です。
糸にワックス加工がされている物とそうでない物があり、ワックス加工されていると歯間への糸の通りが良く、加工されていない物は糸の繊維が拡がって汚れを絡めやすいという特徴があります。
唾液などを含むと糸が膨らむエクスパンドタイプは、歯間の広い範囲の汚れを取るのに適しています。
歯間ブラシはデンタルフロスと違って歯ブラシに似た構造なので、狭い隙間を磨くのには適していません。
そのかわり、広い場所なら歯ブラシと同じ要領でしっかりと磨くことができます。
前歯の広い隙間や、奥歯の隙間を清掃するのに適していますが、無理にさし込もうとすると歯茎を傷つけてしまうため注意が必要です。
デンタルフロスは正しく使えないと、歯垢やプラーク除去効果が得られず、むやみに歯茎を傷つけしまいます。
特にロールタイプのデンタルフロスは使い方にコツがいるので、使用するまでに使い方を覚えておくことをおすすめします。
ロールタイプのフロスは切って指に巻いて使います。
基本の持ち方は以下のとおりです。
1.フロスは40cmくらいの長さに切る。
2.両手の中指に2~3回巻いて15cmくらいの長さにする。
3.フロスを張って、両手の親指と人差し指でフロスをつまむ。
上の前歯は、片方の手の親指と、もう一方の手の人差し指で上向きにフロスを押さえて使用します。
フロスを歯の隙間に入れるため、片方の手の指は歯の内側に、もう一方は歯の外側になるようにしてフロスを前後にスライドさせながら、ゆっくりと入れていきましょう。
フロスはピンと張った状態をキープし、左右の歯の側面を沿って上下に数回動かします。
両サイドを清掃したら、フロスをゆっくりと引き抜きます。
上の奥歯は、前歯を磨くときとは持ち方を変えます。
両手の人差し指を使って上向きにフロスを押さえましょう。
清掃方法は上の前歯と同様に、フロスを前後にスライドさせながらゆっくりと入れ、歯の側面に沿って上下に数回動かします。
両方の歯の側面を清掃したらフロスをゆっくりと引き抜いて、別の歯をフロスの新しい部分を使って清掃していきましょう。
下の歯は、前歯も奥歯も同じ持ち方です。
両手の人差し指を使って下向きにフロスを押さえて、上の前歯・奥歯と同じように清掃していきましょう。
いずれも歯肉炎がある部位は出血しやすいため、出血したからといって使用方法が間違っているわけではありません。
プラーク除去をして歯肉の炎症が解消されると、出血はおさまります。ただし、歯肉の炎症が治まることで隙間が広くなることもあります。
デンタルフロスは虫歯や歯周病を防ぐだけでなく、口臭予防にも効果的です。
歯垢やプラークは、口臭を引き起こす原因でもあります。歯と歯の間や隙間に残った歯垢や食べかすに雑菌が繁殖すると嫌なニオイを引き起こすため、フロスで除去して口臭を防ぎましょう。
デンタルフロスは、目では確認しにくい口の中の状況を知るのにも役立ちます。例えば、使用後のフロスから嫌なニオイがするときは、口臭の可能性があります。
フロスが途中で引っかかったり、ほつれたりする場合は、虫歯や歯石があるかもしれません。
デンタルフロスを使うと、歯と歯の間の歯垢やプラーク、食べかすなどを除去できるため、歯と歯茎の健康維持に役立ちます。
通常の歯ブラシだけでは、60%の汚れしか落とせていないという研究結果もあります。
しっかりと口腔ケアグッズを活用すると、普段落ちない汚れも落とせるのでお勧めです。特に食後はデンタルフロスや歯間ブラシなどを使った歯の清掃を毎日の習慣にしましょう。
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