こんにちは。
兵庫県芦屋市で診療を行う、芦屋浜歯科クリニックです。
芦屋浜歯科クリニックでは、定期的に皆様のお口の健康を守る『お役立ち情報』や、歯科治療を分かりやすく丁寧に解説させていただくブログを更新していきます。
歯やお口でお悩みの方に、少しでもお役に立てれば幸いです。
自治体や学校で義務的に実施される『歯科健診』と歯医者で行う『歯科検診』があります。
双方ともに『しかけんしん』と読み方は同じなので、漢字が違うことから混同しやすいのですが、歯科健診と歯科検診は同じようで異なります。
自治体や学校で行う義務的な『歯科健診』と歯医者さんで実施する『歯科検診』の大きな違いは『目的』になります。
今回の記事では、歯科健診と歯科検診の違いについてご紹介させて頂きます。
日本では1歳半健診、3歳健診に加え、小学校~高校までで健康診断の一環として歯科健診の実施が義務付けされています。
学校保健法に基づき、小、中、高に通う生徒に対して、虫歯、歯肉の状態、汚れの付着具合、噛み合わせ、顎関節などお口の問題点を指摘し、歯と口の健康づくりの正しい知識や、生活習慣を身につけるよう指導します。小学校に入学する頃から永久歯が生え始め、徐々に乳歯が永久歯に変わり、中学校に入学する頃には永久歯が全て生え替わります。
あくまで、義務的に実施する歯科健診はスクリーニング(ふるいわけ)であり、精密な歯の検査ではありません。
基本的には目視で実施され、歯と歯の間などレントゲンでしかわからないところは判断できないため、気になるところがあった場合は歯医者さんへの受診をお勧めされます。
歯科健診の目的がスクリーニングという、歯やお口の状態を簡単にチェックする方法に対して、歯医者さんで実施する『歯科検診』は歯の異常を早期発見し治療に結び付ける目的で実施されます。
歯科検診は虫歯や歯周病などお口の病気になっていないかを早期発見することを目的としています。
必要に応じてレントゲン撮影を行い、細部までチェックすることもあります。また、歯磨きでは落としきれない汚れや歯石を歯のクリーニングで除去します。
虫歯や歯周病の早期発見・治療に加え、虫歯や歯周病から歯を守るための予防的処置が実施されます。
その際に、歯並びが気になる方には矯正治療を、親知らずが痛む方には口腔外科治療を実施したり、歯のトータルケアを行います。
自治体や学校で行われる歯科健診では主に次のような事をチェックしています。
① 虫歯の有無
② 歯茎の炎症や歯の汚れ
③ 歯並びや嚙み合わせの異常
④ 生え変わり時期の乳歯
目で見て分かる範囲の問題を見つけ出して歯科医院の受診をすすめたり保健指導をしたりします。
多くの場合、学校歯科健診は体育館や空き教室を利用して短時間で多くの対象者さんの口の中を検査します。
歯医者さんで実施される歯科検診は、歯科健診と異なり設備や機器が充実している事から、より精密に検査が実施できます。
軽度の虫歯などはその場で処置するケースもあります。
歯医者さんで実施する歯科検診は次のようなことを実施します。
① 虫歯や歯周病のチェック
② 歯ぐきのチェック
③ ブラッシング指導
④ 歯垢の染め出しチェック
⑤ 歯垢や歯石の除去
⑥ 歯に関する相談
⑦ ブラッシング指導 など
この様に、歯医者さんで歯科検診ではより精密な検査が可能になります。
診療室では十分な照明や機器がそろっているので、歯と歯の間の見えにくい場所にある虫歯や、次に生えてくる永久歯があるかどうかなどもレントゲンで精密に検査する事ができます。
そのため、学校歯科健診で「異常なし」でも、歯医者さんでの歯科検診では虫歯や歯周病など歯の異常が見つかることもあるのです。
政府は全国民に、毎年の歯科健診を受けてもらう「国民皆歯科健診」の導入に向けて検討する方針をまとめたことが一時ニュースやインターネットで話題になっていました。
国単位で歯の健康を長く維持する対策が施される時代になりました。
その背景には、歯の不具合から糖尿病や誤嚥性肺炎、心臓病などの全身疾患に繋がるというエビデンスが出たことで、国民一人ひとりに歯の大切さ理解し、維持して欲しいという方針を打ち出したのだと思われます。確かに、歯の健康は心身の健康に繋がると古くから言われていました。
先進国の中で、歯の健康を予防の観点から守る意識は、日本人はまだまだ低いと言われています。
北欧や米国のように、歯医者さんと上手に付き合い、歯の健康から全身の健康を守る意識が芽生える事はとても大切な事だと思います。
芦屋浜歯科クリニックでは、お子さまから大人の歯を守る予防歯科に力を入れています。
歯科検診の実施も行っておりますので、暫く歯医者に行っていないという方は、一度ご相談にお越しください。
兵庫県芦屋市で歯科検診・予防歯科をお探しなら
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